物理02 手作り光学台
今ひとつ使いやすい光学台がないので、自作の光学台を使っています。ポイントはスクリーンが大きいことです。市販のものはスクリーンが小さいので大きな実像をうつすことができません。
材料費は1セットが3000円程度になります。凸レンズ1000円と1m物差し700円が高いですね。その他はたいしたことありません。
【準備物】
ア 光源(との字)
① 100均でLEDライトを購入します。
② ライトの下3分の2をアルミテープで隠します。(アルミテープの大きさは6.8cm×4.1cm。クラフトテープを白表紙に貼った上にアルミテープを貼り付け、カッターで切ってつくります。)
③ 「と」の字をシール用紙に印刷してライトに貼り付けます。(プリンターはOKIのレーザープリンターを使用しました。)
④ スイッチを入れると、アルミテープを貼っていない上の部分だけが明るく光ります。
⑥ 安定が悪い時は、保護用のフェルトをパンチで打ち抜いて底に貼り付けます。
イ 光源(ろうそく)
実像の左右が逆になっていることが分かりづらいのが欠点ですが、ピントが合わせやすい、実像が見やすいなど、ライトにはない良さがあります。また、暗闇に光る炎が幻想的で実験が盛り上がります。
① 木片をアマゾンで購入。「No.017 積木 円柱 4cm 木のおもちゃ 組木 OSKオガワ精機 120円」 ろうそくがちょうど入る穴をドリルで開ける。穴は深めに開けておく。
② ろうそくを木片の穴にさす。「カメヤマローソク 大ロー1号5 φ9.3×H102mm 40本入り 450円」
③ ビニールホースを切ったものをろうそくに取り付ける。ろうそくが短くなってきたら、これを利用してろうそくの位置を高くすることができる。
ウ 凸レンズ
100均の凸レンズでもできるが、焦点距離が中途半端で個体差もある。1つ1000円程度するが、教材カタログなどできちんとしたものを購入する方がよい。焦点距離は10cmのものが、扱いやすく、説明もしやすい。
レンズの高さは、光源(との字やろうそくの炎)よりもやや高くなるほうがよい。理由は、実像が大きくなったときにスクリーンからはみ出すのを防ぐためである。
凸レンズの軸にセロテープなどを貼ってきつくすると、穴の中で凸レンズの高さを自由に変えることができる。
エ スクリーン
A4の大きさの透明アクリル板(厚さ2mm)にトレーシングペーパーをテープで貼り付ける。「コクヨ トレーシングペーパー 厚口 A4 100枚 セ-T79N 1276円」「スリーエム スコッチ あとではがせるテープ 15mm CA15-DS」 アクリル板は「はざいや」など、ネットで購入すれば、1枚が200円程度と意外に安い。
トレーシングペーパーがなければ、普通のコピー用紙でもよい。コピー用紙でもスクリーンの裏からの実像は透けて見える。両者に大きな差はないが、トレーシングペーパーの場合、裏からの実像が見やすい。コピー用紙の場合、表からの実像が見やすい。どちらがよいかは、好みの問題だと思います。なお、下の実験の写真はコピー用紙を使用したときの様子です。
ただし、すりガラスにイメージが近いのはトレーシングペーパーのほうです。単元テスト等では、スクリーンがすりガラスの問題も出ているため、説明のしやすさなどもあり、私はトレーシングペーパーの方を使って授業しています。
なお、すりガラス風のアクリル板もあるのですが、透明度が高くて実像が映りにくかったです。本物のすりガラスは割れやすく危険だと考えて試していません。
支えの足は、「ダブルバネワイド竿ピンチ(東和産業)〔ドラッグストア コスモス 6個入 198円〕」を使いました。アマゾンや楽天でも同じものを売っています。
【実験の様子】