化学11 ホットケーキの実験

 


 炭酸水素ナトリウムを使ったお菓子の例としては、以前はカルメ焼きが多かったのですが、東京書籍ではホットケーキに変わりました。ホットケーキは、ほぼ失敗なく作ることができますし、ふくらし粉を入れない場合や砂糖を入れない場合などの比較をすることができます。カルメ焼きにはカルメ焼きのいいところがあるのですが、ホットケーキにはホットケーキのよさがあると感じています。
 理科室でホットケーキを作る方法についてまとめてみました。教科書の写真で終わらせることなく、作って食べてみましょう。ガスバーナーでもきれいに焼けますよ。


【材料(6枚分)】
・卵2個 
・牛乳200mL 
・薄力粉240g 
・ベーキングパウダー12g(4g×3袋)
・砂糖大さじ10

【準備物】
<教師用>
・ボウル4個(容量1200mL)[ダイソー] ・お玉 (容量70mL)3個 
・砂糖を入れる容器(+割りばしとステンレスピンチ)[ダイソー]
・泡立て器3個[ダイソー] ・はかり

<生徒用(各班)>
・おこし返し[ダイソー] ・紙皿2[ダイソー] ・鍋敷き[ダイソー] 
・三脚 ・新聞紙1 
・フライパン(ベストコ ガス火 ミニ フライパン 14cm ダイヤモンドコート ND-811 ルフス レッド アマゾンで1680円 ※ホームセンターの商品入れ替えで400円で購入)


【作り方】
1 ボウルに卵(2個)と牛乳(200mL)を入れて混ぜる。(卵のからが入ることがあるので、卵を先に入れる。)
2 薄力粉(240g)を別のボウルで計りとって、1と混ぜる。
3 ベーキングパウダー12g(4g×3袋)と砂糖(大さじ10)を入れて混ぜる。(砂糖を入れると柔らかくなって混ぜやすくなる。)
4 弱火で焼く。炎の先がフライパンの底から3.5cm程度。(フライパンの縁の高さが3.5cmだったので、炎の先がフライパンの縁と同じくらいの高さにするように指示した。)
5 3分ぐらいたつと、表面に大きな泡ができる。
6 4分ぐらいたつと、生地の表面が乾いてくる。はしっこが乾いて、おこし返しでひっくり返せそうになったら、ひっくり返す。
7 ひっくり返してから、1分30秒程度焼いたらできあがりです。
8 紙皿に移して、おこし返しで切り分ける。(1班6名だったので、6つに分けました。)

1分後
2分後
3分後(大きな泡ができる)
4分後(生地の表面が乾いてくる)
ひっくり返したところ(4分20秒)

【できあがり】

 


ふくらし粉(ベーキングパウダー)を入れなかった場合】
 生徒によると、これはこれでおいしいらしいです。

 


【砂糖を入れなかった場合】
 パンみたいな感じです。おいしくはないですが、生徒は喜んで食べていました。

 

 砂糖を入れない場合、フライパンが熱い状態で生地をフライパンに入れると、下の写真のようにまだらに焼けてしまうことが多いようです。ちゃんと膨らむので実験としては問題ありませんが、プライパンが十分に冷えてから焼くと上の写真のようにきれいに焼けます。


【その他】
1 今回は膨らみ方を調べる実験なのでベーキングパウダーを少し多めに使用しています。箱に書いてあるレシピでは薄力粉100gに対してベーキングパウダーを1袋(4g)使用するようになっていました。
2 ベーキングパウダーではなく重曹で作る場合は、薄力粉240gに対して重曹を小さじ2杯入れます。重曹でつくる場合も量を多くするとよく膨らむのかもしれませんが、重曹で作るとやや苦くなるため小さじ2杯程度までかなと思います。
3 フライパンは焦げつきにくいフッ素加工のものを使います。油は引かなくてもかまいません。
4 ガスバーナーで作ると中心部が焼けやすくなりますが、さほど問題はありません。
5 ひっくり返すときは、おこし返しでホットケーキを持ち上げておき、フライパンを上からかぶせてくるっと回すと、きれいに返せます。
6 今回使用したおこし返しは、大きさが小さめで、形がまっすぐでなので使いやすいです。また、切り分けるときにも便利です。
7 今回使用したボウルは100均で購入した容量が1200mLのものでした。この大きさだと薄力粉240g程度を混ぜるのが限界になります。
8 砂糖を大さじですり切り一杯取るときには、下のような容器を使うと簡単に手早くできます。100均のステンレス製の洗濯ばさみと割り箸で作ってあります。箸は竹の丸箸などでもかまいません。