化学28 物質を水に入れる前後の質量

 

動画1「粉砂糖を水に入れる前後の質量」
動画2「デンプンを水に入れる前後の質量」

 砂糖やデンプンなどを水に入れる前後の質量を調べる実験です。簡単な実験ですが、とかすのに手間取って時間がかかると、電子てんびんの数値が変化してしまう場合があります。「粉砂糖」を使うと、あっという間にとけるため、実験をスムーズに進めることができます。また、粉砂糖はデンプンと見た目が似ているため、「とけるとはどういうことか」を説明するのにも適した題材です。


【準備物】
・デンプン「片栗粉」 
 理科の実験では、デンプンとして片栗粉を使用します。小麦粉はろ過の実験の時にろ紙を通り抜けてしまう場合があります。
・粉砂糖
・100mLビーカー 
・プラカップ 
・プラスチックマドラー 
 ガラス棒をかき混ぜ棒として使うとビーカーが傷だらけになるため、プラスチックマドラーを使用します。
 写真は「SHINEOFI 50個 プラスチック製ラウンドヘッドマドラー シルバー 959円」 [アマゾン]
 ガラス棒にそっくりなプラスチックマドラーもあります。「アクリル 丸 マドラー 」(小/ M-640 / 全長150mm/1本121円)(中/ M-630 / 全長180mm/1本132円)(大/ M-620 / 全長210mm/1本131円) [atta楽天市場店]
・電子てんびん
 「ケニス (A&D)電子てんびん バリューパック HT-300-JAC 3-105-0605 14,000円 最小表示0.1g 最大秤量310g」
 0.01gまで量れる電子てんびんではなく、あえて0.1gまでのものを使います。このことで最小目盛が反応後に変化してしまう割合を減らします。 
 この製品は、低価格なものの中では比較的性能がよく、使いやすいと思います。これよりも低価格なものもありますが、再現性が悪く使い物になりませんでした。(再現性:同じ重さのものを何度も載せたり降ろしたりしたときに、表示される値がどれだけ安定して同じになるか)
 なお、電源を入れてしばらく経った方が測定値が安定するため、本来は自動電源オフの仕様になっていますが、今回はそれを解除しておきます。
 私の場合、バリューパックに付属の収納ケースやACアダプターはほとんど使用していません。また、ステンレス皿も見た目は良いのですが、薬品が付着するとさびる場合がありますから、必ずしもバリューパックでなくてもよいかもしれません。
・粉ふるい器
 粉砂糖にだまができた場合に使います。粉砂糖が新品の場合はほとんど必要ありません。100円ショップで300円で購入できます。
・計量スプーン (5mL)
「ナガオ 18-8ステンレス 極厚計量スプーン 7本組」(2,063円)  15mL(15cc)、5mL(5cc)、2.5mL(2.5cc)、1mL(1cc)、0.5mL(0.5cc)、0.25mL(0.25cc)、0.1mL(0.1cc)の7本組です。
 下写真のように、ステンレスピンチとアクリルマドラーなどをすり切り棒としてビーカーの取り付けるとスムーズにすり切り一杯を計りとることができます。


【実験方法】
 上記の動画では、「①溶質の質量をはかる」「②溶媒の質量をはかる」「③溶かす前の全体の質量をはかる」「④溶かした後の全体の質量をはかる」の4段階になっていますが、生徒実験の際は③と④のみを行います。 ①と②を個別に行うと、0.1g未満の端数の関係で、③の測定時に「①+②=③」が成り立たない場合があるためです(なお、動画内ではあらかじめ「①+②=③」となる組み合わせを確認した上で撮影しています)。 なお、「③「溶かす前の全体の質量をはかる」の際に、電子てんびんの数値が安定しないことがあります。その場合は、数値が安定しない班に対して、水をスポイトで1滴加えて目盛りを安定させるようにします。

A 粉砂糖を水にとかす
1 水100mLを入れた200mLビーカーと、プラカップに入った粉砂糖を電子てんびんに載せます。
 粉砂糖は5mLの計量スプーンですり切り1杯分を用意します。
 なお、下記の写真では、全体の質量がピッタリ200.0gになっていますが、適当な値でかまいません。

2 粉砂糖を水にとかして再び電子てんびんに載せます。 

 


B デンプンを水に入れてかき混ぜる
1 水100mLを入れた200mLビーカーと、プラカップに入ったデンプンを電子てんびんに載せます。
 デンプンは5mLの計量スプーンですり切り1杯分を用意します。
 なお、下記の写真では、全体の質量がピッタリ200.0gになっていますが、適当な値でかまいません。


2 デンプンを水にとかして再び電子てんびんに載せます。



【その他】

粉砂糖とデンプン
 粉砂糖とデンプン(片栗粉)は見た目(粒の大きさ)が似ていいるので、水にとける物質ととけない物質の誓いを説明するのに適した教材です。粒の大きさはどちらも0.05mm程度です。
 私は、授業の際、簡易的に、「粉砂糖やデンプンの粒は 100分の1mm程度」、「物質を作っている粒子の大きさは1000万分の1mm程度」、「ろ紙の穴は 1000分の1mm程度」と説明しています。また、10000分の1mmよりも小さいものは光を反射しなくなるので目に見えなくなると説明しています。 

 

コーヒーシュガーとデンプン
 東京書籍では「コーヒーシュガーとデンプン」で比較するようになっています。私は、①「とけて透明になること」や②「水とけると、ろ紙を通り抜けるようになること」は、教科書通り「コーヒーシュガーとデンプン」で行っています。しかし、水に入れる前後で質量が変わらないことは、時間的にも同じ授業内で行うことはできないため、別日に「粉砂糖とデンプン」で行っています。